親知らずを抜いた。

せーなにとって「親知らずが生えてるよ」という先生の言葉は死刑宣告で、
「親知らずを抜く」というのは死刑執行に等しく。
死刑執行はなるべくしないように、一生生やしたままにしておきたかったが、
明らかに異変が起きたので（人はそれを虫歯と呼ぶ）、抜かざるを得なかろうと。
なけなしの覚悟をかき集めて、はしかが微妙に完治してないが、行ってきた。
だ、大丈夫だよな？　医者の「三日は出るな」からだいぶ日にちは経っている。
発疹治ってないけど、大丈夫だよな…？　ってか、何故発疹が治らない？
…少し歩いただけで疲れるのは、はしかで体力ガタ落ちなんだと気付かされる。
もともと大してないのに。落ちるのは体重だけにして欲しいものだ。
さて。
二～三ヶ月行かない間に、診察台やらがまた新しくなっていて、儲かってるなあと
しみじみ思う。うん、ここの先生、すっげー優しくて、「良い病院ベスト１００」に
選ばれてたらしいもんな。私もここ以外の歯科には行かん。先生、私が死ぬまで
死なないでくれ、マジで。
で。半年に一度は足を運ぶ問題児の私は先生と顔なじみ。
「親知らずだって？　どうする？　今日抜く？」と聞かれたので、先生に
「…抜けますか？」と尋ねると、「外に向かって生えてるし、抜くのは簡単だよ」と。
死ぬ気の覚悟をしてきたので、今日抜くことに。
麻酔打ってもらい、のどにも塗る麻酔薬？を塗ってもらい。
しばらく放置されてから、「麻酔が効いたか触ってみるね」と云われ、
口内を触っていたようだが、ガッ、ガッと凄い衝撃が。
口が痛い。明らかに今抜きにかかってるよな？と思う余裕もなく。
嘔吐感来る。ので、一旦作業中断。咳き込み、口濯ぎ。
先生「あともう引っ張って取るだけだよ」と。
さすが先生。「抜くよー」と云うと私が無駄に緊張すると思って、何も云わずに
抜きにかかったな。付き合いが長いだけあって判ってるな（←褒めてる）。
私が落ち着いてから、「あと三秒我慢してね」と、実質一秒我慢したら
抜けました。思ってたより簡単だった。良かった。
「親知らず持って帰る？」と聞かれたので、当然頷く。
アルコール綿に包まれた親知らずを見ると、やはり土手っ腹をナイフで
抉られたような虫歯の穴が。
「…結構凄い虫歯ですよね」「そうだね」。
ガーゼを噛まされ、注意事項を聞き、よーやく終了。
診察室出た時、安堵で泣きそうになりました。
終わったよ。良かったよ。親知らずを抜くことが出来るとは思わなかったよ。
大人の階段、ひとつよじ登れたよ。良かった…（涙）。
麻酔が切れた後も全く痛くないので、あとは腫れなければＯＫだな。
明日も歯医者に行って化膿止めだか何だかを塗ってもらいます。